「子どもが学校に行きたくないと言ってきた場合に、親はどう支援したら良い?」支援の方法について提案

今日は、子どもが「学校に行きたくない」と言ってきた場合の親の対処法や不登校の子どもの将来について、考えてみたいと思います。

一般的には、学校には行った方が良いと考えられていますし、私も学校には行った方が良いと思います。過去を振り返れば、若い頃の思い出は、学校を中心に作られている気がします。

また、交友関係を振り返っても、古い友人は、学生時代に仲良くなった友達がほとんどです。学校が同じだったから知り合い、仲良くなるパターンが多いのではないでしょうか。しかし、それが良いとか悪いとか言うことではなく、学校に合わない子がいるのも事実です。

確かに、私自身、校則や指導方法を今思い返してみても、腑に落ちないことが多く、そこまで学校に合わせる必要が合ったのか疑問が残る部分もあります。ただそうは言っても、日本では、大多数の人間が学校を卒業し、就職するというのが当たり前と考えられています。

しかし「はたして、それ以外に働く術はないのでしょうか?」

「そもそも、学校に行く意味は本当にあるのでしょうか?」

こういったあたりを念頭に置き、学校に行く意味を掘り下げてみたいと思います。また、学校に行かない選択をしたときの未来についても私なりの考えを述べたいと思います。

この文章が、不登校の家族の方のお役に立てれば幸いです。良ければ参考にしてみてください。

学校には行かなくても何とかなる

毎年多くの子どもが夏休み明けの9月1日に自殺しています。

 文部科学省によると、2021年に自殺した小中高校の児童・生徒の数は512人で、過去最多となっています。自殺のニュースを見るたびに、

「命まで落とすことは無いのに。」

「周りの人はは気付かなかったのだろうか。助けてくれる人はいなかったのだろうか。」

と悲しい気持ちになるのは私だけでは無いと思います。死なせるぐらいなら、絶対に子どもを学校に行かせないでください。死のうと思うぐらいツラい思いをしてまで、学校に行く必要はありません。

 実際、「学校には行かなくても何とかなります。」以下、読み進めてもらえば、その理由が分かると思います。

先にお伝えさせていただくと「子どもを学校に無理矢理行かせるのはやめましょう。」強引に学校に行かせようとすると、心や体を傷つけてしまい、最悪子どもが命を落とすことになるかもしれません。

転校のススメ!

では、まず一つ目の解決策として、「転校」することをオススメします。今通っている学校が合わないなら、学校ごと変えてしまいましょう。

特に、学校で「イジメられている」場合や、学校に「居場所」が無い場合は、同じ学校で問題を解決するのは難しいでしょう。

転校して、新しい環境で一から人間関係を構築した方が良いと思います。今の時代、現状を行政に説明すればそれなりに対応も可能だと思います。学校を変えたら、また通学できるようになったというのもよく聞く話しです。

でも、転校しても、学校に行くことが難しい場合は、次のステップに進む必要があります。しかし、その前に、そもそも学校の役割とは何なのかを考えたいと思います。

学校の役割

学校の役割は、大きく二つあります。

一つ目は、「勉強」です。これはいうまでもないですよね。二つ目は「同じ世代がいるコミュニティの中で人間関係を学び、自分のコミュニティを作ること」です。

やや強引な言い方になりますが、子どもに「教育を受けさせること」と「コミュニティの中で居場所を与える」ことができれば、学校に行かせなくても大丈夫ということになります。

当然学校に行かないデメリットはありますが、これについては後述します。

それでは、子どもに学校以外の場所で、教育を受けさせ、居場所を与えるためにはどうすればいいでしょうか。子供の居場所として以下のような選択肢があります。

・家庭教師をつける

・タブレットで学ぶ

・フリースクール(不登校やひきこもりの子の学びの場)に行く

・ホームスクーリング(学校に通わずに家庭で教育を受けること)を行う

・通信制or定時制高校に通う

・アルバイトをする

・習い事をする etc

どこのコミュニティにも属さず、誰とも話さなければ社会性や自己肯定感も失われていきます。一人でも友達や心を許せる知り合いがいれば、不登校でも何とかなりますが、子どもを孤独にしてはいけません。

その子に合った方法で、外部と関わりを持たせる必要があります。最近は、不登校が社会でも認知され、支援する団体が増えています。また、行政においてもさまざまな対策を講じています。詳しく知りたい場合は、自分の住んでいる自治体に問い合わせてみてください。

・学校に行かないデメリット行かない

それでは、続いて、学校に行かないデメリットについて考えたいと思います。

学校に行かないということは、大多数が通るルートから外れるので、当然それなりのリスクがあります。一番の問題は、「就職」です。

小中学校は不登校でした。高校は何とか通信制or定時制の高校を卒業しました。それでは、良い就職先は見つかりません。工場・スーパー・介護・土木系などの肉体労働が基本のところでしか働けない可能性があります。

これらの仕事がダメと言いたいわけではなく、問題は、自分で「仕事(会社)を選ぶことができない」ことです。将来自分がなりたい仕事、憧れの仕事があるのなら、先のことを考えて行動する必要があります。

何もせずに、ただ高校卒業の資格を得るだけでは明るい未来は待っていません。それではどうすればいいのか?

答えは、「独学もしくは大学で、何かしらのスキル(学歴も含めた)を身につける」です。

これから。不登校から大学に入学する方法について書きます。

・大学入学の裏ワザ

はじめに行っておきますが、悪いことをするわけではありません。(既存の入試制度を利用する方法です。)不登校であったとしても良い大学に行く方法として、「定時制高校」を好成績で卒業し、「AO入試」を利用して、大学に入学するという方法があります。

どういうことかと言うと、まずAO入試についての説明をします。

AO入試というのは、大学側が求める学生像(アドミッション・ポリシー)に、受験者の人物像が合っているかどうかで合否が決まります。

そして、共通試験を使わず(一部の国公立大学では使う場合もあり)、一次は書類審査、二次は作文や面接などで合否を判定する入試方法になります。

定時制高校の生徒がAO入試に強い理由は二つあります。

一つは、成績の「評定」です。

高校の難易度に差がある場合でも、書類上は同様に扱われるため、定時制高校は断然有利になります。

ここがポイントです!

定時制高校では、トップを狙うのも夢ではありません。自分の頑張り次第で、良い評定がカンタンに得られます。

もう一つは、「社会経験者が多い」からです。

一次選考は、学校の評定でクリアできるとして、問題は、面接です。

定時制高校には、働きながら通っている学生が多く存在します。

よって、社会に出て働いていれば人生経験が豊富であり、面接においても上手く受け答えができる可能性が高いです。

以上、二つの理由により、不登校であったとしても、この入試制度を利用して、良い大学に入学することができます。

・フリーランスへの道

さきほど学校に行かないデメリットでも触れましたが、不登校で将来最も困ることは、「就職」です。「大学を入学すること」は最終目標ではありません。あくまでも勉強や就職するための手段です。では、子育ての最終目標は何かと言うと、「子どもが自立すること」です。

ここで言う自立するとは、親の援助がなくても、自分の稼ぎで食べて行けることを指します。

通常、高校もしくは大学を卒業後、会社に就職し、自立することが多いと思いますが、はたして、不登校だった子どもが会社の中で上手くやっていくことが出来るでしょうか。

会社も集団で行動するという点では学校と同じであり、今度は、勉強するのではなくお金を稼がなければなりません。

しかも、会社では、利益を出さないといけないので、学校以上にシビアな行動が求められます。

もちろん、元不登校でもきちんと働くことができる人はいると思いますが、元々集団行動が苦手な人にはキビシイ世界な気がします。

そこで、小タイトルにもある通り、「フリーランス」という生き方はどうでしょうか。

アメリカ労働省が行っている調査によると、2022年時点のアメリカのフリーランス人口は7040万人で、全労働者人口の36%を占めているそうです。

そして、日本のフリーランスの人口は400万人を超えており、今は割合にして5%ほどですが、年々増加傾向にあり、将来的にはアメリカの割合に近づくと言われています。

また、近年はコロナの影響により、以前よりもフリーランスが活躍しやすくなってきていると言われています。

とはいえ、フリーランスで生きていくためには、当然、何かしらのスキルが必要です。

なので、学校に行っていない時間を利用して、自分の好きなこと、興味のあることを見つけ、将来の仕事に結びつける必要があります。

自分が好きな分野で、どんなことなら食べていけるのかということを真剣に考えなければなりません。

例えば、

 パソコンが好きなら、「プログラミング言語の勉強をしてみる。」

 ゲームが好きなら、「ゲーム関連でどうやったらお金を稼げるのかを調べる。」

 ということを子どもと一緒によく考えてみてください。

 突然ですが、

自分の好きを仕事に結びつけて、将来、フリーランスという自分に合った生き方で、ストレスを少なくして生きていく。

これが、自分なりに色々と調べて、幸せに生きていくための答えです。

もちろん、自分の天職がすぐ見つかる訳はないので、どんなことでも良いので、熱中して取り組める

何かを見つけてみることからはじめてみるのはどうでしょうか。

親が子どもにしてあげられること

それでは、最後に親が子どもに何がしてあげられることをいくつか提案したいと思います。

①まずは、子どもと真剣に向き合いましょう。その際、子どもを絶対に非難せず、学校に行けない本当の理由を聞き出しましょう。

そして、繰り返しになりますが、学校に行くことが難しいと判断した場合は、無理に学校に行かせるのはやめた方が良いと思います。

②学校に行かないのであれば、将来のこと(不登校のデメリット、その後の選択肢)を本人に十分に伝え、よく話し合いましょう。

将来どうしたいのか。大学に行くのか。そのために、高校はどうするのか。将来の目標を見据えた上で、今後の計画を子どもと一緒に立ててみてください。

③最低限の勉強をすることと、外のコミュニティに参加することを子どもと約束しましょう。

勉強ができて困ることは絶対にありません。将来どんな仕事に就くにせよ、勉強はできた方がいいです。

また、一人でずっと家にいることがないように、定期的に外に連れ出してみてはいかがでしょうか。

似たような境遇の友達に会えることができるコミュニティに参加できればなお良いです。友達が0と1では、精神状態が雲泥の差です。お互い切磋琢磨し合える友達が見つかればベストです。

④なるべく外の非日常空間に連れ出し、本人に刺激を与えましょう。

どんなことが本人をやる気にさせるのか分からないので、様々なことをやらせてみてはいかがでしょうか。

 何がきっかけで人生が大きく変わるか分かりません。

 徒労に終わるかもしれませんが、家に引きこもっていても何も始まりません。

 また、自然に触れると、ストレスが軽減されることが科学的にも証明されています。

 森や海に連れ出し、汗を流すようなアクティビティに参加するのもオススメです。

・まとめ

2020年度の文科省の調査によると、全国には、小学生、中学生、高校生を合わせると約24万人の不登校の子どもたちがいるそうです。

24万人って結構な人数ですよね。これでも氷山の一角かもしれません。無理して学校に通っている「不登校予備軍」も入れると、相当な数の子どもが何らかの理由で学校に合わないと感じているのではないでしょうか。

日本の教育制度は、元々は兵隊を育てるためのものであり、集団行動や規律を重視し過ぎていると思います。しかし、これからは個人が活躍する時代です。

フリーランスという働き方も社会で認知され、スキルさえあれば会社に属さずとも十分食べていけます。

そして、世の中には、学校が合わなかったけど、成功している人もたくさんいます。インターネットの発達により、勉強は努力をすれば、お金をかけずとも何とかなる時代です。あらゆる勉強のコンテンツが、ネット上を探せば、いくらでも見つかります。

また、コミュニティを探すのも昔よりカンタンになりました。オンラインで人と会うことも可能になり、遠いから会えないということも無くなりました。

つまり、何が言いたいかと言うと、学校に行くことにそこまでこだわらなくても、今の時代やっていけるということです。

子どもの気持ちを大事にして、寄り添ってあげれば、良い親子関係が生まれ、子どもだけでなく、親も豊かな人生が歩めると思います。

以上、長くなりましたが、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。

この記事が誰かの役に立つことができたら幸いです。

【参考文献】

『学校は行かなくてもいい』(著者:小幡和輝、発行者:株式会社健康ジャーナル)

『子どもが不登校になっちゃった』(著者:ラン、発行者:株式会社すばる舎)

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