今回は最近テレビなどでもとりあげられている、ギフテッドについてとりあげていきます。
ギフテッドの子の特徴や顔立ちについても触れていきます。
ギフテッドとは
皆さんは、ギフテッドという言葉をご存知でしょうか。
「ギフテッド」とは、英語のgiftedの単語に由来しています。
日本ではgiftの意味を贈り物と捉えますが、英語圏では才能という意味もあるのです。
ギフテッドとは、「天賦の才をもつ人々」という意味で、同世代の子どもよりも先天的に高い知能や才能を持っている人のことを表し、IQ130以上が目安とされています。
日本ではあまり馴染みがない言葉かもしれませんが、海外では広く知られ、例えばFacebookの創設者マーク・ザッカーバーグや、Microsoftの共同開発者ビル・ゲイツ、昔の偉人では天才と名高いアインシュタインなども“ギフテッド”と呼ばれていたそうです。
名だたる有名人や偉人の名前が並ぶと、「凄い人達」「自分には縁のない話」と感じる方もいるかもしれません。ですが、「ギフテッド」は海外は勿論、日本にも存在し、人口のおよそ2%がギフテッドだと示すデータもあります。世界ギフテッド&タレンティッド・チルドレン協議会日本代表の酒井由紀子氏によると、日本には約90万人のギフテッドがいるとのことです。
もしかすると、貴方の周りにもいたり、自分の我が子が実はギフテッドだった、ということもありえることなのです。
今回は、「ギフテッド」について解説していきます。

ギフテッドの子の能力について
天賦の才をもつ人々と言われているこの能力は、具体的にどういうものでしょうか。
この能力は幼児期から発揮されることもあれば、小学校で開花することもあります。
ギフテッドについて、令和3年に国でアンケートが実施されました。その結果から、大きく分けると4つの特徴に分けられそうです。具体的に見ていきましょう。
1.知能が高い
学習でずば抜けた才能を発揮するタイプです。言語、数学、科学などで特に大きな違いが表れ、
「言語を一度聞いただけで暗記する」「小学生のうちに独学で大学生レベルの数学を理解する」「小学生で大人の発言の矛盾を見つけることができる」などが挙げられます。
2.芸術性や運動能力が高い
芸術面や運動において豊かな才能を発揮するタイプです。「様々な素材を利用してミニチュアを作るのが得意」「音楽理論を学ぶ前から即興で音を合わせられる」「スポーツにおいて通常数年かけて取得するものを数十分で習得する」などが挙げられます。
3.想像力が高い
特定の事柄において強い関心が表れるタイプです。「小学1年生でパソコンを操作しアニメーションやゲームを作る」「図鑑に興味があり、地球や宇宙、人体などの構造を細部まで理解する」「時間や存在の概念など哲学的なことを質問する」などが挙げられます。
4.記憶力が高い
暗記や記憶、集中力に関して強い個性が出るタイプです。「日本の街や高速道路の配置、何処から何が見えるのかを暗記している」「歴史本の何ページに何の記載があるのかを全て記憶している」「円周率を110桁暗唱できる」などが挙げられます。
いずれにせよ、普通の子にはできないことです。
上記のような、普通とは圧倒的に違う才能があれば、ギフテッドかもしれません。
ギフテッドの子の見た目や顔立ちについて
備わる能力の違いを解説していましたが、ギフテッドは外見で判断できるものなのでしょうか。
能力や才能が容姿に表れるというのは考えにくいですが、いくつかギフテッドの見た目の特徴として挙げられているポイントがあります。
1.中性的な顔立ち
性別を問わず中性的な容姿だと言われています。小さい頃から「男の子?女の子?」と聞かれることが多かった子は、ギフトテッドの顔立ちの特徴に当てはまります。
また、ギフテッドは中性的な心理的思考を持っていて、自分の性別とは異なる趣味の服装や容姿を好む傾向もあるようです。
2.目力が強い
目力があり人を引き付けるような魅力を持っていると言われています。キリっとした目で、常に揺るがない強い意志を持っているような顔立ちです。
3.肌が綺麗
肌が綺麗で吹き出物やクレーターが少ないと言われています。ギフトテッドは、自分の才能を持ち合わせている物事に夢中になり楽しいと感じるため、ストレスが溜まりにくく、健康的で美しい肌の持ち主が多いです。
上記に挙げた3つのポイントは、ギフテッドだと断言できる特徴ではありません。つまり、完全に見た目だけでギフテッドかどうかを判断することは出来ないのが現状です。
しかし、ギフテッドの人を集めて比較してみると、もしかすると類似点はあるのかもしれませんね。

ギフテッドの特徴は男女で違う?
ここまで見た目の話をしてきましたが、性別によって異なる特徴はあるのでしょうか?
現在のところ、ギフテッドの特徴において、男女の差は存在しないと言われています。
生まれ持った個人の能力や才能であり、性別は関係がないのかもしれません。「男の子だから数学や科学が伸びる」「女の子だから音楽や美術の分野で発揮されるはず」という決まった特徴はなく、性別に捕らわれず才能を持っています。
一方で、ギフテッドについて興味深い考察がありました。
高い知性は社会で「男性的」な特徴と見なされているため、知能の高い女の子は「女の子らしくない」と感じてしまうことがあります。逆に、共感と感受性は「女性的」であると考えられているため、豊かな感受性を持つ男の子は「男の子らしくない」と感じてしまうこともあるようです。その結果、外から見た性別の印象と自分が離れているため才能を隠そうとしてしまう、というものです。
自分の才能を隠すのはもったいないことです。周りの目を気にせず力を発揮できるような環境が重要ですね。そのためには、周りの支援が必要でしょう。
ギフテッドの親は大変?
ギフトテッドは前述した通り、他とは異なる卓越した才能があり、普通の子では成し得ないことをいとも簡単に達成します。そして、その才能を開花させることができる環境も大事です。
超人的な能力を持つギフテッドの子供の親であるということは、ギフテッドの子供でいることよりもさらに難しいことだと、ギフテッド研究の巨匠Linda Kreger Silverman博士は述べています。
ギフテッドは生まれ持った才能により成長速度や発展基準が周りと圧倒的に異なります。そのため、あらゆる面で親のサポートが必要なのです。Linda Kreger Silverman博士は、ギフテッドを最適に育てるためには、子育て法、教え方、カウンセリング法等の修正が必要だと唱えています。具体的にはどういうことを心がければ良いのでしょうか。
1.子育て方:レスポンシブな子育て
レスポンス(反応)という言葉がありますが、レスポンシブな親とは「子供と一緒に時間を過ごし、子供の興味に同調して、子供の視野や関心を広げていく場を提供していく親」つまり、子供の変化にいち早く対応する親のことを言います。
ギフテッドの親は、たとえ子供が自分で本を読むことが出来るとしても、子供に本を読み聞かせるそうです。これは、幼少期における親の役割が、子供を様々な側面に触れさせることだからです。家庭での刺激は才能の開花の重要な部分を占めるとLinda Kreger Silverman博士は説いています。
2.家族関係
ギフテッドの乳児は他の乳児よりも眠りが少なく、目覚めている時はより多くの刺激が必要です。そして、ギフテッドの子供は質問が多いため、両親は圧倒されるかもしれません。これらは両親を疲労させることに繋がってしまいます。だからこそ周りに頼ることも大事な方法です。
大家族と住んだり、親密な友人や親戚、近所のコミュニティーなどで子供の世話をしてくれる場所は大いに役立ちます。
また、ギフテッドの子供の年齢がある程度上がってきた際には、時に家族会議を行いながら皆を平等に扱い意見を尊重する機会を設けましょう。週に1回など定期的に開催するのが効果的です。
ギフテッドの子供は「まだ子供なのだから」と押さえつけらえれることを嫌います。「自分の話にきちんと耳を傾けて聞いてくれている」と実感すると礼儀正しい反応をする傾向もあるようです。
もし我が子がギフテッドだったら【支援・対応】
我が子の才能を知った時、誇らしく思うと同時に「自分には無い才能を持つ子にどう向き合えばいいのか」「周囲に上手く馴染めない我が子をどうやって育てていけばいいのか」という悩みが浮かぶかもしれません。
ギフテッドの子供を持つ親は、子供に対しどう接すればよいのでしょうか。ポイントを3つ紹介します。
1.色々な経験をさせ、可能性を広げる
周りから変わった子と言われることが多いギフテッド。年相応や普通という枠からはみ出し、色々なことに挑戦することができる環境を準備してあげましょう。型にはまらず豊かな思考や鋭い考察で力を発揮していきます。個人を尊重し、精神的に満足や安心を与えることも大事です。
2.突出する能力を伸ばす
ギフテッドが持つ能力の分野においては、理解力が格段に高く好奇心も旺盛な状態です。夢中になると時間や周囲が見えなくなるほど集中します。そのため、興味を示したことには、とことん追求できる環境を用意してあげることが大事です。
3.ギフテッドであることを理解する
一番大事なことは、「ギフテッドであることを理解する」ことです。
ギフテッドは同年代の子供たちとは発達基準があいません。突出した才能を持つギフテッドの子が「普通」の基準に合わせて作られた教室に適合できるでしょうか。小学生低学年で大学生レベルの数学を理解する子が、同級生と合わせて九九や掛け算、割り算を学ぶ授業レベルに馴染めるでしょうか。
他の子と同じペースで取り組んだり、周りと合わせることは非常に難しいのです。生まれ持った才能を認識し、それに伴う成長速度の違いを理解し、しっかりとサポートする必要があります。
また、「授業中は何も言葉を発しないが、言語の理解力は驚く程高い」「言葉で伝えるのは苦手だが図形や絵にすると詳細まで理解している」などギャップがある場合もあります。子供の様子をよく見て、どんな支援をしたら良いか考えることが大事です。
以上が3つのポイントです。
個性の尊重、意見や考えの尊重、夢や興味の尊重が大切であり、子供の能力や才能に対し柔軟性のある親が、ギフテッドの子には必要なのです。
ギフテッドの子を伸ばす取り組み
ギフテッドの子の力を伸ばすには家庭内だけでなく、外部の力を借りることが大事です。
考えてみてください。一人だけすごく優秀な子がクラスの友達との会話や学校の授業で満足できるでしょうか?
外の世界に出ると様々な刺激があります。同じようなギフテッドの子と交流すれば、より学びに興味を持ったり、新しい分野に興味を持ったりすることに繋がるかもしれません。
そうは言っても中々、地域にそう言った場所が無いかもしれません。その場合オンラインはいかがでしょうか。
ギフテッドの子たちが集まる「ギフテク」なら、同じようなギフテッドの友達と、レベルの高い学習ができます。
無料体験もあるので興味のある方はどうぞ
