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今日は不登校とサボりは何が違う?というテーマで話をさせて頂きます。
「子供が突然学校に行きたくないと言い始めた」
「これは不登校??、それともサボり??」
このような悩みを持たれている保護者の方は
数多くいらっしゃるのではないでしょうか。
もし子供が突然学校に行きたくないと言ったらびっくりしますよね。
「急に学校に行きたくないなんてどうしたんだろう」
「学校で何か嫌な事があったんだろうか」と心配になるでしょう。
一方で「うちの子供は学校をサボりたいだけじゃないのか?」とも
思われるかもしれません。
その場合「子供のうちから怠け癖がついたら問題だ」と
無理矢理学校に送り出す場合もあるでしょう。
実際に不登校の初期段階の兆候とサボりとを見分ける事は
簡単に出来ることではありません。
見分けるためには事前に知識として知っておくべき事があります。
今回はそんな不登校とサボりの違いを見分けるポイントについて解説します。

1不登校とサボりの違い
結論から先にお伝えします。
不登校 = (学校に行きたいけど)行けない
サボり = (学校に行けるけど)行かない
不登校の場合は例えば以下のようなケースです。
・学校に行って友達と遊びたいと思っているけど先生が怖くて行けない
・学校に行かなきゃ行けないのは分かっているけれど
クラスの友達に嫌がらせをされるから行きたくない
サボりの場合は例えば以下のようなケースが考えられます。
・学校のテストで良い点数を取れないから行きたくない
・家でゲームの続きをやりたいので学校に行きたくない
どうでしょうか。
このように不登校とサボりは似ているようで全く異なります。
言葉にすると全く異なる事が理解できると思いますが、実際自分の子供がそうなってしまうと保護者は慌ててしまうと思います。
当然ですが不登校=(学校に行きたいけど)行けない状態の方が事態は深刻です。この場合、子供の心は何かしらの傷を負っています。少し話がそれますが、人間は「感じる→考える→行動する」というサイクルを自分でも気づかない間に行っています。
子供の不登校の例で言えば「ネガティブな感情が発生→学校に行きたくないと考える→朝起きてお母さんへ学校に行きたくないと伝える」という順序になります。
(学校に行きたいけど)行けない状態の場合、子供の心は強いネガティブな感情を持っている事になります。
「サボりではなく不登校かもしれないと」と心当たりがある方はこの記事を読まれて焦っているかもしれません。
しかし過去にたくさんの保護者と子供が同じ問題に直面し、そして不登校の問題を解決・克服してきました。
次からは不登校初期〜回復に向けた傾向について解説していきます。

不登校の7段階
ここまで不登校とサボりの違いを説明してきました。
ここからは不登校の生徒に見られる7つの段階を解説していきます。
不登校になってしまった子供を前にした時、多くの保護者の方はパニック状態に陥るのではないでしょうか。
「子供の症状が深刻化していく。」
「周りに相談できる人がいない。」
「色々な方法を探して試すが効果がない。」
「前に進んでいるのか後退しているのか分からない。」
「今までの育て方が間違っていたのではないだろうか。」
一旦パニック状態に陥ると、次から次へと負のイメージが頭をよぎり、いてもたってもいられなくなってしまうかもしれません。
またご自身の事を責めて夜も眠れなくなったり、夫婦間のコミュニケーションにもすれ違いが起き、今まで何ともなかった事が急に気になり始めるなど、生活の悪影響が出てしまうケースもあります。
今回、不登校の7段階を解説する理由は、特にパニックに陥っている方に読んで頂きたい内容です。
これは過去の事例から不登校の子供が発生〜回復までどのような傾向にあるかを科学的に調査した結果です。
まずは一般論としてどのような傾向があるのか、そして不登校は自分たちだけに起きている訳ではない事を理解し、ご自身と子供が今どの段階にいるのか、親として今するべき事は何なのかを知る参考にして頂けると幸いです。
必ずしも全員がこのような過程を辿るわけでは無いですが、自分の子供が今どの段階にいるのかを客観的に把握するためのツールとして活用ください。
[第一段階] 不登校開始期
不登校の一番初期の段階です。腹痛や頭痛など少しずつ兆候が洗われる場合もあれば、ある日突然学校に行けなくなってしまう事もあります。多くの保護者の方は「まさか自分の子供が不登校に」と信じられない方も多く、子供を無理矢理学校に行かせ続け、第一段階への気づきが遅れる場合もあります。
特徴
・腹痛や頭痛など身体的苦痛が発生する
・朝起きる事ができない
・頭では学校に行かなくちゃと思っているが身体は行きたくないと言っている
第二段階 悩み苦しむ時期
子供が学校に行かないことに苛立ったり、自分が原因で親が苦しんでいることに気づき悩んだりする時期です。
また自分がやりたい事に体が追いつかず、ストレスや苛立ちが溜まっていきます。それゆえ保護者や先生のいう事に対して激しく反抗したり、声を荒げる場面が出てきます。
特徴:暴れたり怒鳴ったりして感情を爆発させる
第三段階エネルギー 補充(無為)期
第二段階で悩み苦しんだ後、子供は自分が学校に行けない事を自覚し受け入れます。
受け入れたくないが故に親に反抗したり声をあらげたりする訳ですが、この段階では感情の上下も落ち着き始め、一人の時間を多く過ごすようになります。これは不登校解消に向けて非常に大事なプロセスで子供がエネルギーを回復している段階です。
この段階で保護者があれこれ言うと子供は回復に集中できないので、温かくそっとしておいてあげましょう。
特徴:部屋にこもる。一日中寝る
第四段階エネルギー 再活性期
子供のエネルギー充電が完了し、行動するための英気が養われた状態です。
この段階では、子供は自分が好きな事をやり始めます。ゲームをやる子もいれば、本を読む子供もいます。
何をやるかは子供によって異なるので、XXをやるのが良いという正解はありません。
その時子供がやりたいと思った事をやる、それを温かく見守りながら、「どんな事をしているの?」と関心を持ってあげましょう。くれぐれも「ゲームばかりしてなにやっているの」などと叱ったりしないよう注意して下さい。
特徴:子供が好きな事をやり始める。
第五段階 再活動希望期
子供が自ら「暇だなあ」「XXしてみようかな」と行動に意欲を見せ始めます。誰かと関わりをもったり、保護者の役に立ちたいという気持ちが芽生え始めています。
保護者は「どうして暇なの?」や「どんなことがしてみたいの?」などと質問をしながら、子供とコミュニケーションを取ってみましょう。
そして子供が自ら「XXをやってみたい」と言い出したら、できればそれが出来るサポートをしてあげると良いです。もしかすると「プロゲーマーになりたい」や「プログラミングを勉強したい」など、保護者の希望とは異なる事を子供が言うかもしれません。
しかし、子供がやりたいと思うことを全力で応援してあげてください。保護者が子供に求める理想像を追いかけるよりも、子供が自らの考えで行動をする事が不登校解決に向けて重要なステップになります。
特徴:「暇だなあ」「XXしてみようかな」と前向きな発言が出始める
第六段階 リハビリ(不安定活動)期
この段階までくれば不登校解決もあと少しです。
ゆっくりと学校に行けるような兆候が見られます。子供が学校に行こうとする意志表示をする。学校に行く→休むを繰り返す(しかし少しずつ良くなっている感触を得られる)
保護者は学校から帰ってきた子供に一日の感想を聞いたり、子供の感情に共感してあげる事が良いでしょう。また先生との信頼関係を築けるようでしたら、家での子供の様子や学校の感想を先生に伝えましょう。
それを聞いた先生は安心するでしょうし、保護者と同じ目線で不登校の解消に向けて協力をしてくれるかもしれません。
特徴:実際に活動を始める。少しずつ学校に行き始める
第七段階 完全登校 社会復帰期
大変な時期を乗り越え、子供が学校に通えるようになりました。保護者もここまで来るには多くの苦労をされたでしょう。
特徴:学校に通えるようになる
以上、不登校の7段階について解説をしました。もしこの記事を読まれている中で子供の不登校に悩んでいる保護者がいらっしゃいましたら、今の状況と7段階を比較いただき、自分たちはどの段階にいるかをご確認頂きたいです。
そして全ての事象は必ず解消に向かっていくこと、いつまでも暗闇は続かない事を認識頂き、それぞれの段階で親が何が出来るかを考えてみてください。
最後に一つお伝えしたい事は、7段階の期間は子供によって異なります。
不登校発症〜解消まで一般的には3ヶ月〜1年と言われていますが、1年以上時間を要するケースもあります。また長い間XX段階にいるからダメだという事でもありません。第一段階や第二段階に時間を要する子供もいますし、逆に第六段階からなかなか先に進めないというケースもあります。
大切な事は他人とご自身の状況を比較なさらず、良質な情報や対策だけ取り入れながら、今できることに一つずつ取り組んでいく事です。
3まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は不登校とサボりの違い、不登校の7段階について話をしました。
子供の不登校問題はとても複雑で非常に重いテーマです。
保護者としては子供が毎日楽しく学校に通う姿を想像されていたでしょうし、それが叶わなかった時の絶望感や虚無感は非常に大きいと思います。
しかし心配する必要はありません。状況を改善する方法はたくさんあります。
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学校に行って勉強するという事が唯一の選択ではありません。
子供が無理をして学校に行かなくても良い方法がたくさんあります。
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