みなさんは「ギフテッド」という言葉を知っていますか?
今回は、最近テレビなどでも取り上げられる様になってきたギフテッドの特徴などについて話をしていきます。
ギフテッドとは
こんにちは!ギフテッドオンラインスクール代表の乗松です。
今回は、最近テレビなどでも取り上げられる様になってきたギフテッドの特徴などについて話をしていきます。
「ギフテッド」とは、先天的にほかの人よりもずば抜けて高い能力を持つ人のことを言います。
ギフテッドには、
- 認知能力や記憶能力が全体的に高いギフテッド
- ある能力はずば抜けて優れているがほかの能力はあまりなく、優れた能力との差が激しいギフテッド
の2種類があります。
日本では、ギフテッドへ対する認識や理解が広まっておらず、すでに特別支援教育のクラスに所属する子どもたちが対象となっているかもしれません。
ギフテッドの子どもへの教育は「得意を伸ばし、苦手を人並みにする」ことが大切です。
ギフテッドの特徴や検査方法、どう接すればいいか、どんな教育が必要なのかをご説明していきます。

ギフテッドの子の能力について
ギフテッドの子には
- 知性
- 創造性
- 芸術性
- リーダーシップ
などの能力に優れていることがあります。
知性
論理的な規則性や関係性に気づき、抽象的な概念でも難なく理解することが得意。数字を使った説明が得意で、ものごとの規則性や関係性を導き出すことができます。
実験が好きだったり、論理的な質問をするという特徴があります。
創造性
独自のものを作り出すことが得意です。
普通でない方法で考えや物事を結びつけたり、図や絵を書くことが好きといった特徴があります。
芸術性
メロディーやリズム、ピッチの識別や再現を得意とし、音程の聞き分けができます。
歌うことが好きだったり、音楽をよく聴いているという特徴があります。
リーダーシップ
ほかの人の気持ちや感情を感じ取り、周りの人が求めていることを察知することが得意で、リーダーシップをとる能力に長けています。
友だちが多かったり、いろいろな人とはなすことが好きという特徴があります。
ギフテッドの特徴2種類ー「英才型」と「2E型」
英才型
「言語と空間の認知能力」や「記憶能力」などが全体的に高いギフテッドのことを「英才型」といいます。
知的指数が130を超える子どももいます。
英才型のギフテッドは、特に哲学的な内容を好み、難しいものに興味をもって没頭するといったことも多いので、大人の理解がなにより必要といえるでしょう。
ただ、ギフテッドは2つのことを同時にできないことも特徴にあり、その結果、成果を残せないといったことも珍しくありません。
2E型
ある能力はずば抜けて優れているがほかの能力はあまりなく、優れた能力との差が激しいギフテッドのことを「2E型」といいます。
「2E」は、「twice-exceptional」のことで「二重に例外」という意味です。
ある能力に関してだけがずば抜けていて、ほかの能力が低いために、
2E型のギフテッドは周りに能力を気づかれないまま「できない子」として扱われてしまうケースもあります。
もし、育てにくい子に対して、
「この子はなにをやってもできない子なんだ」
と思っているとしたら、それは大きな間違いかもしれません。
まだ、能力を発揮できるものに出会っていないだけで、才能を見つけることができておらず、埋もれてしまっているだけなのかもしれません。
ギフテッドの検査方法は?
ギフテッドの検査方法はさまざまな方法があります。
そのなかで、よく利用される2種類の方法を紹介します。
WISC-IV(ウェクスラー式知能検査)
子どもの知能指数を測るための検査を「WISC-IV(ウェクスラー式知能検査)」といいます。
総合的なIQのほかに、
- 言語理解
- 知覚推理
- ワーキングメモリー
- 処理速度
の4つの項目を測定します。
IQテストのみでギフテッドを判定することはできませんが、世界的にも使用されている検査方法です。
どの分野が得意なのかがわかるため、子どもの才能を測る指標としては信頼性があります。
QEEG検査
脳波を測り、脳の状態を可視化することができ、脳のどの部位が平均よりも活性化しているのかを客観的に診断する検査を「QEEG検査(定量的脳波検査)」といいます。
QEEG検査では、発達時障害やギフテッドの程度などにも診断することができます。
この検査により、ひとりひとりに合った治療やトレーニングを行うことが可能です。
ギフテッドの子にはどう接したら良い?
ギフテッドの子どもに対する教育で重要なことは「得意を伸ばし、苦手を人並みにする」こと。
すべてのことで、人並み以上を目指すのではなく、苦手なことが生活する上で大きな障害にならないようにしつつ、得意分野を自由に伸ばせるようにサポートしてあげることが大切です。
まずはいろんなことに挑戦させ、自分はなにが得意で、なにが苦手なのかを理解させてあげましょう。
そして、見つけた得意なことを発揮し、伸ばすことができる環境を作ってあげましょう。
年齢に見合った教育ではなく、興味や関心、レベルに応じた環境を用意してあげることで、得意を伸ばす事ができます。
苦手なことについては、ご両親がしっかりとサポートしてあげるようにしましょう。
2E型のギフテッドの場合、弱みに注目されてしまい、社会的に孤立してしまうことも珍しくありません。
その結果、得意なことを活かしきれないという場合があります。
苦手なことは苦手なままでも構いません。
それが社会生活に大きな障害とならないよう、調整してあげることが大切です。

アメリカにおけるギフテッド教育(思考力を伸ばす)
アメリカではギフテッドに対する認識はどうでしょうか。アメリカではギフテッドを「知性、創造性、芸術性、リーダーシップ、または特定の学問分野で高い達成能力をもつため、その能力をフルに開発させるために通常の学校教育以上のサービスや活動を必要とする子どもたち」と説明をしています。
実はアメリカにはその子にあった高度な教育を受けられる、ギフテッドの子たちだけを集めた学校があります。得意なことや興味関心のあることだけを伸ばすことができるたり、似たような友達ができたりするのが魅力です。羨ましいですね!
アメリカでは、ギフテッドの認定基準があり、認定されると特別な教育プログラムをうけることができます。
現在では、公立、私立からオンラインスクールなどでギフテッドの専門教育が存在し、
ギフテッド教育方法を活かして、すべての子どもの能力を伸ばそうとする教育が発達してきています。
よくあるギフテッド教育の方法は、
- 取り出し方式
- エンリッチメント方式
- 加速方式
の3つです。
取り出し方式
普段は一般のクラスで学びながら、一定の時間はギフテッドの子どもを集めたクラスで学ぶ方法を「取り出し方式」といいます。
エンリッチ方式
普段は一般の生徒たちと同じクラスで過ごします。
それに加えて、特別な課題が与えられたり、コンテストに参加したり、部外活動など、本人の能力が発揮できる場所が設けられている方法を「エンリッチ方式」といいます。
加速方式
特定の分野について、特に優れた資質を持つ学生が1学年、1等級以上を飛び越して上の学年・等級、または上の学校に移る、飛び入学や飛び級させることを「加速方式」といいます。
この3つの方法以外にも、夏休みなどの長期休暇にギフテッド向けの集中講義やキャンプなどのサマースクールがアメリカの各地で開催されています。
日本でギフテッド教育が受けられる場所はあるの??
日本では、2017年9月から渋谷区でギフテッド教育がはじまりました。
渋谷区では、ギフテッドの子どもを「全般的または特定の分野で高い能力を発揮する子ども」と定義しています。
この教育プロジェクトは、対象者は小学3年から中学3年の子どもで、下記の3つの条件の条件を満たすものです。
(1)特別支援教室拠点校の巡回指導員による支援を受ける児童のうちニーズのある児童
(2)情緒障害等通級指導学級に在籍する生徒のうちニーズのある生徒
(3)長期欠席児童・生徒のうち本人と保護者がプログラムへの参加を希望し校長がこれを求める者である
このプロジェクトは、突出した能力を持ちながら、学校教育になじめない子どもたちを対象としています。ここでは、あえて、「ギフテッド」という言葉を使用せず、もう少し広い範囲の子どもたちを対象としています。
ほかにも、東京都と長野県にある翔和学園では、LD、AD/HD、アスペルガー症候群、その他の発達障害、それらに近い苦手さをもちながら、2E型のギフテッドである子どもたちを対象に教育を行うクラスがあります。
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まとめ
- ギフテッドとは先天的にほかの人よりもずば抜けて高い能力を持つ人のこと
- ギフテッドは、「知性」、「創造性」、「芸術性」、「リーダーシップ」などの能力に優れている
- ギフテッドは「英才型」と「2E型」の2種類がある
- 英才型のギフテッドは、認知能力や記憶能力が全体的に高いギフテッドのこと
- 2E型のギフテッドはある能力はずば抜けて優れているがほかの能力はあまりなく、優れた能力との差が激しいギフテッドのこと
- ギフテッドの検査方法は「WISC-IV(ウェクスラー式知能検査)」と「QEEG検査」
- ギフテッドの子に対する教育は、「得意を伸ばし、苦手を人並みにする」ようにすることが重要
- アメリカのギフテッドの教育方法は「取り出し方式」、「エンリッチ方式」、「加速方式」の3種類
- 日本でギフテッド教育は渋谷区ではじまっている